日本国内で接客業を営んでいる方で英語を勉強されている方は多いと思います。
外国人観光客の方が年々増えていますし、最近では日本全国様々な地域に来られる機会が増えていますね。
もちろん来年東京オリンピックが開催されることもあり、開催地の近隣でお店を構えている方にとっては、英会話は必須となってきますね。
実は、接客関連の「おもてなし英語力」を試す検定があるのをご存じでしょうか?
意外と知らない人も多いかと思いますが最近のニーズを踏まえてなのか、数種類存在しています。
同じ勉強するのであれば、試験で実力を試してみたいものですよね。
そこで今回の記事では接客業に役立つおもてなし系の英語検定のラインナップをご紹介いたします。
Contents
訪日外国人が日本に来て困ること
訪日外国人の方は日本にきてどんなことに実際に困っているのでしょうか?
アンケート結果が観光経済新聞に載っていたので参照します。
2018年に行われたアンケート結果ですが、このデータを見ると一番困っているのがやはり
「スタッフとのコミュニケーションが取れない」
ことのようです。
次いで案内版などの表示のわかりにくさとなっていますが、やはり会話ができないことが一番の悩みのようです。
確かに私たちが外国に旅行に行ったときに、相手の国の人が英語が通じず現地の言葉でしか対応できない場合を想像すると相当こまりますよね。
逆の立場に立って考えると気持ちがとてもわかります。
このデータからもわかるように、やはりこれからは接客業の人は英語を習得するのが必須といえるでしょう。
その為にも、ご自身の英語での接客力を試す意味でも、検定試験に挑戦することは意義があると思います。
ではさっそく具体的に接客系の英語検定をご紹介していきます。
インバウンド接客外国語検定
インバウンド接客外国語検定の一番の特徴は、外国人に向けてこの店は英語を話すことができるスタッフがいますとアピールできることです。
ちなみに英語だけではなく、中国語にも対応している検定です。
つまり店への誘導ができるということですので、他の店と差別化し訪日外国人の方のお客様を増やすことができます。したがって売り上げアップにもつながりますね。
外国語対応の見える化施策として、試験合格者には合格認定のバッチとステッカーがもらえます。
ステッカーを外から目立つところに貼っていれば、外国人の方が入りやすいのは間違いないですね!
実際のデザインがこちらです。かわいらしいですね・・・。
【インバウンド接客外国語検定の概要】
・主催
一般財団法人みんなの外国語検定協会
・受験可能言語
英語・中国語
・試験形式
パソコンのオンライン上で受験
・試験時間
30分
・出題形式
選択式、4問 日本語の選択肢から選定します。
・合格ライン
80%以上の正答
・試験日程
公式サイトにて確認ください
インバウンド接客外国語検定公式サイト
日本語で回答する趣旨としては相手の言っている言葉が理解できれば、スピーキングができなくてもボディランゲージでなんとかなる・・・とのことらしいです。
【インバウンド接客外国語検定の特徴】
同じ接客業でも業態ごとに問題が異なっているのが大きな特徴といえます。より実務に直結している試験だと感じます。
具体的には下記の業種に細かく分類されています。
【英語版】
■ 小売 (コンビ二、ドラッグストア、100円ショップ、その他小売)の4種から選択可能
■ 飲食 (カフェ、寿司屋、牛丼屋、その他飲食)の4種から選択可能
■ 交通 (鉄道、バス、タクシー)の3種から選択可能
■ 宿泊
■ エアライン
■ テーマパーク
■ ブライダル出展:http://www.minnanogaikokugo.or.jp/
正直英語版のこの細かい分類には驚かされました。
せめて、小売り、飲食、ホテル・・・といった大まかな業態ごとの分類だと思っていましたが
100円ショップや牛丼屋などとピンポイントに必要とされている英語が出題されます。
【中国語版】
■ 小売
■ 飲食
■ 交通(タクシー)
■ 宿泊出展:http://www.minnanogaikokugo.or.jp/
中国語版は、英語版にくらべれば大まかな業種ごとに分類されいます。これでも十分だとは思いますが( ;∀;)
本番前に模擬試験で試してみたいという方には朗報ですが
インバウンド接客外国語検定にはデモ試験が用意されています。
問題数は8問しかありませんが、本番の時間配分の感覚をつかむ意味でも一度受けてから本番に臨むことが必須です。
3つのレベルから選択することが可能です。
英語応対能力検定
英語応対能力検定はリスニングだけでなく、スピーキングの能力も問われる試験になっています。
一般的に英語を話すのは聞くより難しいと思いますが、スピーキングも試験に入ってくるのでより総合的な力が求められる内容となっています。
国内の様々な企業でも英語適応力能力検定を取り入れている実績があります。
具体的に挙げると、松屋、高島屋、三越伊勢丹ホールディングス、まつや銀座、ビックカメラ、JR、ロフト、JAL、東映など名だたる企業が採用しています。
どの企業もお客様と接するサービス業なので、今や日本国内にいても英語は必須なのでしょう。
英語応対能力検定にもバッジとシールがあります。
名前の通りこちらの検定は外国語は英語のみとなっており、中国語の試験はありません。
【英語応対能力検定の概要】
・主催
株式会社学びUPコミュニケーションズ
・受験可能言語
英語
・試験形式
オンライン受験
・試験時間
55分
・問題形式
全67問
リーディング(選択式) 28問
リスニング(選択式) 31問
スピーキング(録音形式)58問
・受験料
6,500円
・判定
A~Dの4段階評価
・試験日程
公式サイトにて確認ください
英語対応能力検定公式サイト
【英語対応能力検定の特徴】
この試験の最大の特徴は録音形式のスピーキングがあることでしょう。
あまり私たちが体験したことのない解答方式ですね。
実はこの検定は、業種別試験と一般試験という2つのカテゴリーに分かれています。
業種別試験はその名の通り、以下の5つの業種の中から選択して受験をします。
インバウンド接客英語検定ほどの細分化はされていないものの、十分に実用的な試験といえるでしょう。
そして、一般試験と呼ばれるもう一つの試験形式がありますが
こちらは、接客業に携わっていない人も街中で外国人観光客に道を聞かれたり、話しかけられるシーンを想定した試験となっています。
気になる試験のレベルですが、中学卒業から高校中級程度とのこと。ただしシーンが限られているので必要な単語や表現に的を絞って勉強ることで効率的に学習できるでしょう。
公認の学習教材があるので、英語応対能力検定に的を絞る場合はこちらを利用して学習するのが近道だと思います。
東京オリンピックを控え、外国人へのおもてなしとして、おもてなし英会話力をぜひ試してみてください。
英語接客サービス検定
英語接客サービス検定は、3級、2級、認定講師と3つのレベルに分かれています。
3級は挨拶、お迎え、ご案内などの基礎。2級は商品のお薦めや支払いなどの接客英会話が判定されます。
講座と試験がセットになっており、講座を受けた後に検定を受ける流れとなっています。
検定に合格した場合は3級には認定書が、2級には認定書と認定バッジがもらえます。万が一不合格の場合は再受験が可能です。
認定講師は合計30時間の要請講座を受講することで、資格を取得することができます。
特に試験は無いようです。
資格取得後はインストラクターとして仕事をすることができるようになります。
【英語接客サービス検定の概要】
・主催
一般社団法人英語接客サービス協会
・受験可能言語
英語
・試験形態
会場受験
・試験時間
60分
・受験料
3級 9,000円
2級 21,000円
・試験日程
公式サイトにて確認ください
英語接客サービス検定公式サイト
【英語接客サービスの特徴】
短時間で取得できるというのが、英語接客サービス検定の最大の特徴でしょう。
講座とセットになっているので、合格率も高いと思います。
例えば、3級であれば45分の座学を終了後に1時間の試験という流れとなっています。
医療関係やホテル、エステサロン、飲食店などに携わる方で短時間におもてなし英会話を習得したい方におすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では接客関連の英語の検定試験についてご紹介しました。
実際の現場で使う英語力を身に着けるには、オンライン英会話で練習するのも非常におすすめです。
スカイプ等を使ったマンツーマン授業なので、先生に自信の業態に特化したレッスンをお願いすることも可能かと思います。
価格も安いし、時間や場所に縛られないので忙しい方にもおすすめです。
それでは、今回も最後までお読み頂き有難うございました。