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Perhapsってそういう時に使うの?
4年ほど前まで、夫のアメリカ駐在に帯同して、シリコンバレーに5年程住んでいました。シリコンバレーという土地がら、たくさんのIT企業があり、日本から駐在にいかれる方も多く、日本食レストランや日系スーパーも豊富。そんなことから、日本人社会も充実しており、たくさんの駐在ママさんとお友達になりました。
さて、駐在というものは、期間限定なので、大抵の家族が3年、または5年で本帰国します。帰国の折りには、家財道具含め、家の中を整理して家主に引き渡す必要があります。そうなると、多くの方がガレージセールを開催します。我が家は、幸い大きな庭があったことから、帰国に関わらず、頻繁にガレージセールを開催していました。日本人のガレージセールだと、質のよい日本製品が安価で出ることから、いつも大変な人気で、現地の人で混み合います。また、そこは現地人。セール開始の時間が9時だというのに、開始の30分前には準備中のセール会場に無断で足を踏み入れることもしばしばです。
ある日、そんな現地人が開始前から我が家のセール会場に参入。ちょうど、手伝いに来ていたママ友のアメリカ人の旦那さんが一言、「Perhaps, you may want to come back later as the sale starts at 9.」と、言ってくれました。
それを聞いて、perhaps と文の冒頭に付けるだけで、なんと響きが柔らかいんだろう。そして相手に嫌な印象を与えずに、課題を解決できる。なんとも素晴らしい表現だなと思いました。
“多分”だけじゃない、Perhapsを使った日常英会話のフレーズ
さて、上記のような状況であれば、今は準備中の時間だから入らないでという気持ちを込めて、
Can you please come back at 9 ?
9時に戻ってきてくれますか?
と、ちょっと語調を強めに言いたくなるものですが、
Perhaps, you may want to come back later at the sale starts at 9.
セールは9時から始まりますので、後ほどまたお見えになったらどうですか?
と言われると、「あ、そうなのね、まだ始まってないのね、ごめんなさい」って気分になりますよね。
事実、このときの現地人は、
Sorry, I didn’t know that the sale was not on yet.
ごめんなさい、まだセールは始まっていなかったのね
と、申し訳なさそうに言っていました。そして、準備が終わるまでセール会場の前でおとなしく待っていてくれました。その後、大量に日本製品を買っていってくれました。
このように、perhapsを付けるだけで、すごく物腰の柔らかい表現になります。
相手が好きかどうか確認したいときは、例えば
Perhaps, you did not like it?
あまりお気に召しませんでしたか?
と、言えます。
また、お友達と会う約束をするときでも、都合が悪そうだなと思ったら、
Perhaps, we can set another date because I might be busy on that date.
その日は忙しそうだから、ほかの日にするのはどうかな?
など、相手に対して敬いを持った応対が出来るものです。
“多分”としてのPerhapsは、ほかの”多分”とどう違うの?
さて、perhaps には、表現を柔らかくするだけでなく、可能性を示す「多分」という意味があります。
例えば、
Are you coming with us tomorrow?
明日一緒に来るの?
Perhaps I’ll join.
多分、一緒にいくよ。
でも、これ以外にも“多分”を意味する単語、probably, possibly, maybeがあります。
一様に同じ意味なのかなと疑問に思ったことがあるので、アメリカ人のお友達に質問したことがあります。
彼らは“多分”をその確率を持って表現するそうです。
つまり、
それが起こる確率が50%未満の時:possibly
それが起こる確率がフィフティ-フィフティの時:maybeまたはperhaps とのこと。
例えば、
That’s probably a good decision.
いい決断だね(恐らく上手くいくだろう)
This is possibly the worst cake that I’ve ever had.
今まで食べた中で恐らく一番まずいかも(ほかにも、同じようにまずいケーキもあったかも)
ん?では、maybe と perhapsの違いは?と聞いたら、
やはり”丁寧さ”に違いがあるそうで、maybeはカジュアルな会話で使う。そして、perhapsは丁寧な会話で使うそうです。
例えば
Are you going to Sam’s birthday party?
サムのお誕生会に行く?
Maybe, and you?
多分ね、君は?
に対して、
Would it be possible that I come back later to pick it up?
後で戻って来てから引き取ってもよいかしら?
Perhaps, please hold while I check.
恐らく大丈夫だと思います。確認しますので、少々お待ち下さい。
といった具合です。
だからperhapsは物腰の柔らかい表現になるんですね
さてさて、英語の“多分”について、その確率と表現をいろいろと見てきましたが、perhapsは丁寧な表現をする時に使うから物腰が柔らかい表現になるんですね。
日本人の中では、恐らく単語が短くて、発音しやすいからという理由でから、maybeを使うケースが多いと思います。ですが、これらの”多分“、つまり、probably, possibly, maybe、そしてperhapsの違いを理解しているかどうかで、相手の意図していることやニュアンスが違うんだということがよく分りますよね。
そして、この違いを使いこなせれば、英語の会話力が格段とレベルアップすることも分りました。とういうことで、
This lesson will be probably very useful among English learners!
恐らく、英語学習者にとって、とても役に立つレッスンであったことでしょう!