kidnapped を使ったフレーズ
製造業の技術営業をしてます。職業柄、海外のお客さんと技術会議をしてプレゼンする、なんて機会も多いのですが、そんなビジネスシーンで「へーっ」と思ったフレーズに遭遇する機会がちょくちょくあります。今回は、タイトル通りちょっと物騒な単語なんですけど、kidnap(誘拐)とkill(殺す)って単語です。ちょっと、通常はあまり使う機会もなさそうな気がしますが、「そんな風に使うんだー」と妙に感心したフレーズを2件ご紹介します。
Sorry, I will get kidnapped by a lot of meeting today !!
ごめんね、今日はたくさんの会議に誘拐されちゃう予定なんだ
まず1つ目はアメリカのお客さんに面会を申し込んだ時に言われた一言です。何年か前で口頭で言われた一言です。なんせ get kidnapped の言い回しが妙にかっこいいなーと感心して、その後はなんかちょっとでも忙しいと、この get kidnapped 電話でもメールでも連発してます。
この言葉を聞いた時は、一瞬「??事件でもあったんかいな」と思いましたが、数秒後には言わんとしていることが理解できて、なるほどな...と思っいました。なかなか、忙しくて会う時間が作れないという趣旨を「会議にさらわれてしまう」という比喩で表すことに、どことなくユーモラスさとスマートさを感じたことを覚えてます。get kidnapped by A = Aに忙殺される。みたいなイディオムで覚えたらなんかの時に役に立つかもしれません。
I will get kidnapped by house cleaning today.
今日は自宅の掃除に誘拐されちゃうんだ
など使えます。親しい人との個人的なやりとりに使ったほうが無難かもしれません。
kill を使ったフレーズ
Parameter "A" kills characteristic "B"
パラメータAはBの特性を低下させる
普段の生活ではあまり必要ないかもしれません。ただ、技術系のプレゼントかとかされる方はよくこんなフレーズ使いますよね。「この元素をこの材料に添加すると、この特性がダメになるんです。」とか、「ここの形状を変えると、強度が犠牲になる。」といった感じです。この、ダメになったり、犠牲になることを『kill』で表現するととにかく便利です。
私は金属系メーカーで働いてて、よく材料の物性に関するプレゼンを英語でします。
This heat treatment kills mechanical strength by 5%
この材料に熱処理をしますと、強度が5%下がりました
と言ったります。もちろん、減少させる=decreaseでも大丈夫ですが、decreaseがパッと出てこないときなど、そんな時にkillはすごく使いやすいです。
How much will the magnetic properties be killed by this process change ?
その工程変更で磁気の性能はどのくらい悪くなるの?
と聞かれたのが"kill"との出会いです。
なるほど、killって言えばいいのか...と感心した記憶があります。ちなみにこの"kill"、"sacrifice"=犠牲にする、で代用している人もみたことがあります。
さらに言うと、Aの特性はkillされるんだけど、Bの特性は良くなる。といった時は"save"とかhelpを使います。but A can save the characterisitic B といった感じです。
まとめ
海外のお客さんとメールやら会議でいろいろやり取りさせて頂いて早10年、ビジネスシーンで感心した物騒な英単語・フレーズ2点でした。
たくさんの人が使ってたわけでもなく、技術系でよく使われるフレーズのように思います。ただ、この2つのフレーズは少なくとも口頭で使う限りにおいて、海外の方が?という顔をしたことはありませんでした。あと、やはり正式な英単語っていざっていう時にすぐ出てこない時ってよくありますよね。
そんな時は今回のkidnapやkillなんかもそうですが、別の単語で置き換えられるセンスってすごく大事だと思います。他の言い回しでいうと「あー、もうお腹一杯」→I am full. でいいと思いますが、ある海外の方は「 no space in my stomach!」って言ってました。へー、spaceってこういう風に使うんだ、
I am already full enough, but still have another space for dessert.
あー、もうお腹いっぱいだけど、デザートは別腹よね
といった言い方もできて、なるほどなるほどと1人でうなづいてた記憶があります。
おっ?気の利いた言い方するなぁ、と思われると結構得することありますよね。そういった意味で、日頃からいろんな英単語やフレーズに触れて自分の引き出しを持っておくことが会話を豊かにしてくれます。